SUVは見た目が良く、荷物も積みやすいため、中古車市場でも非常に人気があります。
しかし中古SUVを選ぶとき、
「故障が多いSUVはどれ?」
「中古で買うと修理代が高くなる車種は?」
「買ってはいけない年式があるの?」
と不安に感じる人も多いのではないでしょうか。
私は整備士として40年以上、3万台以上の車を点検・修理してきました。
その経験から言うと、SUVだから故障が多いということではありません。
ただし、
- 特定の年式
- 特定のエンジン
- CVTやDCT
- ディーゼルエンジン
- ハイブリッド・PHEV
- ターボ車
など、構造によって注意したいポイントが違います。
この記事では、中古車として購入するときに特に状態を確認しておきたいSUVを7車種紹介します。
※今回のランキングは「その車種すべてが壊れやすい」という意味ではありません。年式・グレード・走行距離・整備状況によって状態は大きく異なります。
故障が多いSUVランキング7選
今回紹介するのは以下の7車種です。
7位 トヨタ ハリアー(旧型・高走行車)
6位 三菱 アウトランダーPHEV(初期型)
5位 スバル フォレスター(旧型・ターボ車)
4位 日産 エクストレイル(T32型)
3位 ホンダ ヴェゼル ハイブリッド(初期型)
2位 マツダ CX-5 ディーゼル(初期型)
1位 整備履歴が不明な古いターボSUV
順番に解説します。
7位 トヨタ ハリアー|旧型・高走行車は足回りを確認
ハリアーはSUVの中でも比較的信頼性が高い車種です。
そのため「故障が多い車」というわけではありません。
しかし、中古市場には10万kmを超えた車両や、年式の古い車両も増えています。
このような車では、
- ショックアブソーバー
- ロアアームブッシュ
- スタビライザーリンク
- ハブベアリング
- エンジンマウント
- 電装品
などの経年劣化が出てくることがあります。
特にSUVは車重があるため、足回りへの負担も小さくありません。
試乗したときに、
「ゴトゴト」
「コトコト」
「ゴーッ」
といった異音が出ていないか確認してください。
ハリアーの場合は、車種そのものよりも「年式と整備履歴」を重視して選ぶことが大切です。
購入前に確認するポイント
- 足回りから異音がないか
- オイル漏れがないか
- 定期点検記録簿が残っているか
- 10万km前後で交換した部品があるか
走行距離だけで判断せず、整備されてきた車かどうかを確認しましょう。

6位 三菱 アウトランダーPHEV|初期型はバッテリー状態を確認
アウトランダーPHEVは、PHEVを早くから普及させた代表的なSUVです。
燃費性能や静粛性に優れていますが、中古車で初期型を購入する場合には駆動用バッテリーの状態を確認したいところです。
駆動用バッテリーは通常の12Vバッテリーとは違い、長年使用すると徐々に容量が低下します。
容量が低下すると、
- EV走行距離が短くなる
- エンジンが始動する頻度が増える
- 燃費が悪化する
といった変化が出てきます。
初期モデルでは、PHEVシステムや駆動用バッテリーに関するリコールも実施されていました。
ただし、リコール対象車であっても対策済みであれば必要以上に心配する必要はありません。
大切なのは購入前に履歴を確認することです。
購入前に確認するポイント
- 駆動用バッテリー容量
- EVで走れる距離
- PHEVシステム警告灯
- リコール対策済みか
- ディーラーでの整備履歴
PHEVは一般的なガソリン車より構造が複雑なので、価格だけで選ぶのはおすすめしません。
5位 スバル フォレスター|旧型・ターボ車はオイル管理が重要
フォレスターは雪道性能やAWD性能が高く、非常に人気のあるSUVです。
ただし、中古の旧型フォレスター、とくにターボ車を選ぶ場合は整備履歴をしっかり確認してください。
ターボエンジンは高温になりやすく、オイル管理が悪い車では、
- ターボチャージャー
- エンジン内部
- オイルシール
- 冷却系
などに負担がかかります。
また年式が古くなると、
- 足回り
- ドライブシャフト
- ハブベアリング
- CVT
- 各種センサー
などにも注意が必要です。
スバル車はきちんと整備されていれば長く乗れる車が多いのですが、前オーナーの使い方によって差が出やすい印象があります。
購入前に確認するポイント
- エンジンオイル交換履歴
- 冷間始動時の異音
- 白煙・青煙
- CVTの変速ショック
- 足回りの異音
- 下回りのサビ
特に雪国で使われていた車は、下回りのサビも確認しましょう。

4位 日産 エクストレイル|T32型はCVTの状態を確認
エクストレイルは中古SUVの中でも流通台数が多く、価格も比較的手頃です。
その一方で、T32型などを購入するときにはCVTの状態を確認しておきたいところです。
試乗時に、
- 発進時にもたつく
- 加速時に回転数だけ上がる
- 変速時に振動する
- 低速時にギクシャクする
- CVTから異音がする
などがある車は注意してください。
CVTは通常のATと比べて違和感が分かりにくいこともあります。
「こんなものだろう」と思って購入してしまうケースがありますが、同じ車種を2台ほど試乗すると違いが分かりやすくなります。
また4WD車の場合は、
- デフ
- プロペラシャフト
- ハブベアリング
などの異音も確認しましょう。
購入前に確認するポイント
- CVTの発進状態
- 加速時の滑り感
- 異音
- CVTフルードの管理歴
- 警告灯
- 整備記録
エクストレイルは中古車価格も魅力ですが、安さだけで決めないことが重要です。

3位 ホンダ ヴェゼル ハイブリッド|初期型DCTは要確認
初代ヴェゼルのハイブリッド車には7速DCTが採用されています。
DCTは燃費性能やダイレクト感に優れた仕組みですが、初期型ではトランスミッション関連のリコールも実施されています。
症状としては、
- 発進まで時間がかかる
- 発進しにくい
- 加速が不自然
- 警告灯が点灯する
などがありました。
もちろん対象車はメーカーによる対策が行われています。
そのため中古車購入時には「DCTだからダメ」と考えるのではなく、
対策済みかどうか
を確認することが重要です。
購入前に確認するポイント
- リコール対策済みか
- 発進時の違和感
- 低速走行時のギクシャク
- 警告灯
- ディーラー整備履歴
試乗では渋滞のような低速走行も試してみることをおすすめします。
2位 マツダ CX-5 ディーゼル|初期型は煤とオイル管理に注意
CX-5のディーゼルは力強いトルクと燃費の良さが魅力です。
一方で、中古の初期型ディーゼルを購入するときには注意したいポイントがあります。
ディーゼルエンジンでは構造上、煤が発生します。
特に、
- 短距離走行が多い
- エンジンが温まる前に停止する
- 街乗り中心
という使われ方をしていた車では、煤が蓄積しやすくなります。
初期のCX-5ディーゼルでは、インジェクター周辺やエンジン内部の煤などに関するリコールも行われています。
だからといってCX-5のディーゼルがすべて壊れやすいわけではありません。
高速道路など長距離走行が多く、適切にオイル交換されてきた車は状態が良い場合もあります。
購入前に確認するポイント
- エンジンオイル交換履歴
- DPF警告灯
- エンジン警告灯
- アイドリングの振動
- 加速時の黒煙
- リコール対策済みか
- 短距離走行中心だったか
ディーゼル車は「走行距離が少ない=良い車」とは限りません。
使用状況まで確認することが重要です。
1位 整備履歴が不明な古いターボSUV
私が中古SUVで最も注意してほしいと思うのは、
整備履歴が分からない古いターボSUVです。
車種名だけで選ぶより、こちらのほうが重要です。
ターボ車は自然吸気エンジンより、
- ターボチャージャー
- インタークーラー
- オイルライン
- 冷却系
などの部品が増えます。
そして古くなるほどゴムホースやシール類も劣化します。
さらに、
「前オーナーがどんなオイルを使っていたのか」
「何kmごとに交換していたのか」
が分からない中古車は判断が難しくなります。
例えば車両価格が安くても、
- ターボ交換
- CVT交換
- エンジン修理
などが重なると、購入価格以上の修理代になるケースもあります。
特に避けたい中古SUV
- 記録簿なし
- オイル交換ステッカーなし
- エンジンルームが異常に汚い
- 冷間時に異音
- 白煙・青煙
- オイル漏れ
- 警告灯点灯
- 極端に相場より安い
「安いSUVを見つけた」と思っても、一度冷静に確認してください。
故障しにくい中古SUVを選ぶ5つのポイント
車種ランキング以上に大切なのが車両の状態です。
中古SUVを購入するときは、最低でも次の5つを確認してください。
1. 整備記録簿を確認する
最も重要なのが整備履歴です。
定期的に、
- エンジンオイル
- CVT・AT
- ブレーキ
- 冷却水
などが点検・交換されている車は安心材料になります。
2. エンジンは冷えている状態から始動する
販売店に到着したとき、すでにエンジンが温まっている車もあります。
できれば事前に、
「エンジンをかけないで置いておいてください」
とお願いしてみてください。
冷間始動では、
- タペット音
- タイミングチェーン音
- 白煙
- アイドリング不調
などが分かりやすくなります。
3. 必ず試乗する
SUVは車重があるため、
- CVT
- AT
- 足回り
- ハブベアリング
などに負担がかかっています。
試乗では、
- 発進
- 低速走行
- 急加速
- 減速
- ハンドルを切る
という動きを確認してください。
4. 下回りを見る
SUVはアウトドアや雪道で使用されることも多い車です。
そのため下回りに、
- サビ
- 腐食
- オイル漏れ
- ぶつけた跡
がないか確認してください。
5. リコール実施状況を確認する
中古車でもリコール修理は重要です。
車台番号が分かればメーカーや販売店で確認できることがあります。
未実施のリコールがある場合は、購入前または購入後に必ず対応しましょう。
中古SUVを買う前に今の車の価格も確認
中古SUVへの買い替えを考えているなら、購入する車だけでなく、
今乗っている車がいくらで売れるのか
も先に確認しておくことをおすすめします。
ディーラーの下取りだけで決めてしまうと、買取店との差が出ることもあります。
査定額が20万円違えば、中古SUVの購入予算も大きく変わります。
まず現在の車の相場を把握してから、次の車を探すと資金計画が立てやすくなります。
古い車・過走行車なら廃車買取も比較
年式が古い車や走行距離が多い車の場合、
「下取りでは値段がつきません」
と言われることがあります。
しかし、廃車専門の買取業者では、
- 10万km超え
- 事故車
- 不動車
- 車検切れ
でも価格がつくケースがあります。
買い替え前には通常の買取査定だけでなく、廃車買取も比較してみるとよいでしょう。
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SUVは車種より「状態」を見て選ぶことが重要
今回は、中古車で注意したいSUVをランキング形式で紹介しました。
もう一度まとめます。
7位 トヨタ ハリアー(旧型・高走行車)
6位 三菱 アウトランダーPHEV(初期型)
5位 スバル フォレスター(旧型・ターボ車)
4位 日産 エクストレイル(T32型)
3位 ホンダ ヴェゼル ハイブリッド(初期型)
2位 マツダ CX-5 ディーゼル(初期型)
1位 整備履歴が不明な古いターボSUV
ただし、このランキングに入っている車がすべて故障するわけではありません。
中古車で最も重要なのは、
年式・走行距離・使われ方・整備履歴
です。
同じ車種でも、きちんと整備されてきた10万kmの車のほうが、整備されていない5万kmの車より状態が良いこともあります。
整備士として40年以上車を見てきましたが、中古車選びでは「車種名だけで判断しない」ことが非常に重要です。
購入前には必ず現車を確認し、できれば試乗してください。
少しでも違和感のある車は、無理に購入しないことをおすすめします。



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