「中古のホンダ車を買いたいけれど、故障が多い車種は避けたい」
「フィットやヴェゼル、N-BOXは中古で買っても大丈夫?」
このように悩んでいませんか?
ホンダ車は、エンジン性能や走行性能に優れた車が多く、私自身も整備士として長年数多くの車両を見てきました。
もちろん、ホンダ車だから壊れやすいということはありません。
しかし中古車の場合、車種や年式、搭載されているトランスミッションによっては、購入前に特に注意したいモデルがあります。
私は自動車整備士として40年以上、3万台以上の車を点検・修理してきました。
その経験から感じるのは、中古車はメーカー名だけで判断するのではなく、
「どの車種の、どの年式を、どんな状態で買うか」
が非常に重要だということです。
この記事では、2026年現在の中古車市場を踏まえながら、購入時に慎重に確認したい中古ホンダ車を7台紹介します。
※この記事は特定の車種を否定するものではありません。同じ車種でも年式、走行距離、整備状況によって状態は大きく異なります。また、リコールや改善措置が適切に実施されている車両であれば、必要以上に心配する必要はありません。
買ってはいけない中古ホンダ車ランキング7選
今回、特に注意したいのは次の7車種です。
| 順位 | 車種 | 特に確認したいポイント |
|---|---|---|
| 7位 | N-BOX(旧型) | CVT・異音・オイル管理 |
| 6位 | オデッセイ | CVT・足回り・電装系 |
| 5位 | ステップワゴン(RK系) | オイル消費・エンジン状態 |
| 4位 | フリード ハイブリッド | DCT・発進時の違和感 |
| 3位 | シャトル ハイブリッド | DCT・ハイブリッド系 |
| 2位 | ヴェゼル ハイブリッド | DCT・リコール実施状況 |
| 1位 | フィット ハイブリッド | DCT・発進・変速状態 |
それぞれ詳しく解説します。
7位 N-BOX(旧型)
N-BOXは非常に人気が高く、中古車市場にも大量に流通しています。
室内が広く使いやすいため、中古の軽自動車として検討している人も多いでしょう。
ただし、価格だけで旧型を選ぶ場合には注意が必要です。
旧型N-BOXなど一部車種では、CVTのドリブンプーリーベアリングについてHondaから保証期間延長が公表された例があります。
すべてのN-BOXに問題が発生するという意味ではありませんが、年式が古く、走行距離が増えた中古車ではCVTの状態を確認しておきたいところです。
購入前に確認するポイント
試乗した際に、
- 発進時にガクガクしないか
- 加速時に異音が出ていないか
- CVTから「ウーン」「ゴー」といった異常な音がないか
- エンジン回転だけ上がって加速が鈍くないか
を確認してください。
さらに軽自動車は近距離走行を繰り返している車も多いため、エンジンオイルの交換履歴も重要です。
「N-BOXだから安心」と車種名だけで判断せず、整備記録を確認して選びましょう。
6位 オデッセイ
オデッセイは広い室内と走行性能を両立した人気ミニバンです。
中古車価格が下がってきたことで、「高級ミニバンを安く買いたい」という人には魅力があります。
ただし、中古のオデッセイではCVTの状態を必ず確認しておきたいところです。
Hondaでは、一部オデッセイについてCVTの保証期間を延長した事例もあります。
また、大型ミニバンは車両重量があるため、走行距離が多くなってくると、
- 足回り
- ブッシュ類
- ハブベアリング
- 電動スライドドア
- エアコン
などにも修理費がかかる可能性があります。
特に注意したい中古車
「年式の割に極端に安い」
「走行距離が10万kmを超えている」
「整備記録簿がない」
このような車は慎重に判断してください。
購入価格が安くても、購入後にCVTや足回りなどの修理が重なると、結果的に高い買い物になることがあります。
5位 ステップワゴン(RK系)
中古ミニバンとして人気が高いのがステップワゴンです。
特にRK系は中古価格が手頃になっているため、ファミリーカーとして検討する人も多いでしょう。
しかし、一部の旧型ステップワゴンでは、エンジンオイル消費に関係するピストン・ピストンリングについてHondaが保証期間を延長した事例があります。
中古車として購入する場合は、エンジンオイルの状態を必ず確認したい車種です。
エンジンの状態を見極めるポイントは、こちらの記事でも詳しく解説しています。

確認方法
エンジンを始動して、
- 白煙や青白い煙が出ないか
- エンジンから異音がしないか
- オイル量が極端に少なくないか
- オイル交換履歴が残っているか
をチェックします。
可能であれば販売店に、
「オイルの減りはありませんか?」
と直接聞いてみてください。
10万km前後走っている車なら、タイミングチェーン周辺やエンジンマウントなども含めて確認しておくと安心です。
4位 フリード ハイブリッド
フリードはコンパクトながら3列シートを備えており、中古車でも非常に人気があります。
特にハイブリッドは燃費が良いため人気がありますが、旧型の一部では注意したいポイントがあります。
それがi-DCDと呼ばれるハイブリッドシステムに組み合わされた7速デュアルクラッチトランスミッションです。
一部のフリード ハイブリッドもHondaのデュアルドライクラッチ保証期間延長の対象に含まれています。
そのため、購入するなら試乗をおすすめします。
試乗で見るポイント
停止状態からゆっくり発進して、
- 発進時にガクガクしないか
- 一瞬前に出ないような感覚がないか
- 変速時に大きなショックがないか
- 警告灯が点灯していないか
を確認します。
特に渋滞や低速走行ではDCTの状態が分かりやすいため、可能であれば街中を試乗してください。
走行距離だけでは判断できません。
リコール・改善措置・整備履歴が確認できる個体を選ぶことが重要です。
3位 シャトル ハイブリッド
シャトルは荷室が広く、燃費も良いため実用性の高い車です。
中古価格も比較的手頃で、
「フィットより荷物を積みたい」
という人には魅力的な選択肢でしょう。
ただし、旧型シャトル ハイブリッドにもi-DCDが搭載されています。
一部車両はデュアルドライクラッチに関するHondaの保証期間延長対象に含まれていました。
そのため中古で購入する場合は、
価格よりトランスミッションの状態を優先してください。
整備士目線で確認したいポイント
Dレンジに入れてから発進するまでに不自然な間がないか確認します。
さらに、
- 発進時の振動
- 低速時のギクシャク
- 変速ショック
- メーター内の警告表示
- ハイブリッドシステムの警告灯
を確認します。
状態の良いシャトルなら非常に使いやすい車ですが、安さだけを理由に飛びつくのはおすすめしません。
2位 ヴェゼル ハイブリッド
中古SUVで人気の高いヴェゼル。
スタイルも良く、中古車市場でも人気があります。
しかし、初代ヴェゼルのハイブリッドを検討する場合は注意してください。
初期のヴェゼル ハイブリッドでは7速DCTに関するリコールがあり、Hondaから対策が行われています。
さらに、一部車両ではデュアルドライクラッチについて保証期間延長も実施されています。
つまり、ヴェゼル自体が悪い車なのではなく、
「初期型ハイブリッドを中古で買う場合には履歴確認が重要」
ということです。
中古SUVを検討している方は、故障リスクが高い車種をまとめたこちらの記事も参考にしてください。

購入前に必ず確認したいこと
販売店に車台番号から、
リコールや改善措置がすべて実施済みか
確認してもらいましょう。
そして実際に試乗します。
発進時に、
「ガクッ」
「ブルブル」
といった違和感がないか。
低速から加速した際、スムーズに変速するか。
坂道発進でも違和感がないか確認してください。
ヴェゼルを買うなら、同じ走行距離でも整備履歴のはっきりした車を優先するのがおすすめです。
1位 フィット ハイブリッド(GP5・GP6)
今回1位にしたのは、旧型フィット ハイブリッドです。
フィットそのものは、室内が広く、燃費も良く、非常に実用性の高いコンパクトカーです。
私もホンダを代表する優れた車の一つだと思います。
しかし、中古車で初期のGP5・GP6系ハイブリッドを購入する場合は、7速DCTの状態を慎重に確認する必要があります。
フィット ハイブリッドでは過去にDCT関連のリコールが行われています。
また、Hondaは旧型フィットなど複数車種について、デュアルドライクラッチに関する保証期間延長を発表しています。
中古車価格が安くなっているため魅力的に見えますが、
「安いから買う」
だけでは判断しない方がいいでしょう。
試乗ではここを見る
エンジンを始動し、警告灯を確認します。
次にDレンジへ入れて発進。
このとき、
- 発進がスムーズか
- ガクガクしないか
- 一瞬動力が抜ける感覚がないか
- 変速時に異音がないか
- 警告表示が出ていないか
を確認してください。
できれば冷間時から試乗するのがおすすめです。
販売店ですでにエンジンを暖めてある車より、朝一番など完全に冷えた状態の方が異常を見つけやすい場合があります。
フィットを買ってはいけないという意味ではない
ここは誤解しないでください。
すべてのフィット ハイブリッドに故障が発生するわけではありません。
リコールや対策が実施され、定期的に整備されてきた車なら問題なく走っている車も数多くあります。
重要なのは、
中古車は一台一台状態が違う
ということです。
中古ホンダ車を買う前に確認したい7項目
ここまで車種別に紹介しましたが、最終的には個体の状態が最も重要です。
私なら中古ホンダ車を見るとき、最低でも次の7項目を確認します。
1. 冷間時からエンジンを始動する
できればエンジンが完全に冷えている状態から始動してください。
始動直後の異音や振動は、暖まってからでは分からなくなることがあります。
2. 発進時の違和感を確認
ハイブリッド車やCVT車では特に重要です。
ゆっくり発進して、
「ガクガクする」
「一瞬動かない」
「回転だけ上がる」
などの違和感がないか確認します。
3. リコール実施状況を確認
中古車だからこそ重要です。
車台番号が分かれば、対象となるリコールや改善措置があるか確認できます。
販売店にも、
「リコールは全部実施済みですか?」
と聞いてください。
4. エンジンオイル交換履歴を見る
ホンダ車に限りませんが、中古車では非常に重要です。
オイルフィラーキャップを開けた内部が真っ黒でスラッジだらけになっている車は、オイル管理が悪かった可能性があります。
整備記録簿が残っている車を優先しましょう。
5. 電装品を全部動かす
最近の車は電装品が増えています。
- パワーウインドウ
- エアコン
- ナビ
- バックカメラ
- 電動スライドドア
- スマートキー
などを実際に動かしてください。
「納車後に直してもらえばいい」
ではなく、購入前に確認するのが基本です。
6. 下回りを見る
雪国や海沿いで使われていた車の場合、下回りにサビが発生していることがあります。
表面だけのサビなら問題ない場合もありますが、フレームや足回りに強い腐食がある車は注意してください。
7. 極端に安い理由を聞く
中古車には必ず価格差があります。
同じ年式・同じ走行距離なのに20万円、30万円安ければ、何か理由があるかもしれません。
「安いからお得」
とすぐに判断せず、
なぜ安いのか
を確認してください。
中古車を購入する前に確認しておきたいポイントは、こちらの記事で15項目にまとめています。

リコール車=買ってはいけない車ではない
ここも非常に重要です。
リコールが出ているからといって、その車種すべてが危険というわけではありません。
メーカーが不具合を把握し、対策を行っているということでもあります。
むしろ中古車購入時に問題なのは、
リコール対象なのに対策されているか分からない車
です。
車台番号を確認し、必要な対策がすべて実施されていれば判断材料の一つになります。
中古ホンダ車で失敗しないためには「車種より個体」を見る
中古車選びでは、
「トヨタだから安心」
「ホンダだから壊れる」
という単純な考え方はおすすめしません。
40年以上整備の現場にいて感じるのは、
同じ車種でも前オーナーの乗り方と整備によって状態がまったく違う
ということです。
5万kmでも整備されていない車より、10万km走っていても定期的にメンテナンスされている車の方が状態が良いケースは珍しくありません。
中古車を見るときは、
年式
↓
走行距離
↓
整備履歴
↓
試乗
↓
下回り
↓
リコール履歴
まで確認して判断してください。
今乗っている車から買い替える場合は査定額も確認
中古車を購入するとき、意外と大きな差になるのが今乗っている車の売却価格です。
販売店の下取りだけで決めてしまうと、他社の査定額との差が出る場合があります。
例えば下取りが30万円でも、買取専門店では40万円になるケースがあれば、その10万円は次の中古車の購入費用に使えます。
新しい中古車を探す前に、
「今の車はいくらで売れるのか」
を把握しておくと、購入予算も立てやすくなります。
まとめ|中古ホンダ車は年式とトランスミッションを確認
今回は、購入時に注意したい中古ホンダ車7台を紹介しました。
もう一度まとめます。
1位 フィット ハイブリッド
2位 ヴェゼル ハイブリッド
3位 シャトル ハイブリッド
4位 フリード ハイブリッド
5位 ステップワゴン
6位 オデッセイ
7位 N-BOX
今回紹介した車種は、
「絶対に買ってはいけない車」
ではありません。
状態の良い中古車で、必要な対策や整備がしっかり行われていれば十分選択肢になります。
特にホンダのハイブリッド車では、年式によって採用されているシステムが違うため、車種名だけでなく型式や年式まで確認することが大切です。
中古車選びで失敗しないためには、
安さより整備状態。
そして、必ず一度試乗してください。
数万円安い車を選んで、購入後に数十万円の修理費がかかってしまっては意味がありません。
整備記録が残っていて、実際に乗って違和感のない一台を選ぶことが、中古車を長く安心して乗る一番の近道です。


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