【整備士歴40年の実例つき】中古車の“隠れた不具合”の見抜き方|3万台点検して分かった真実

中古車選びのコツ

中古車は、見た目が綺麗でも 致命的な不具合や事故歴を抱えている車が少なくありません。

私は、整備士として約40年、3万台以上の車を点検・車検・故障診断してきましたが、
「買う前にここを見ておけば防げたのに…」というケースを何度も見てきました。

この記事では、一般の方でも見抜ける“隠れた不具合のチェック方法” を、できるだけ分かりやすく紹介します。

1. 【事故歴】“隙間のズレ”で分かった実際のケース

▼実例:見た目が新品同様だったのに…
数年前、あるお客様が「外装がピカピカの軽自動車」を購入されました。
ところが点検で入庫したとき、私がボンネットの隙間を見ると 左側だけ指が1本と半分入るのに、右側は1本しか入らない

確認すると、
前方事故 → フレーム修正 → 無理に外装を合わせていた車 でした。

本人はまったく気づいておらず、
「こんな簡単な場所で分かったのか…」と驚かれていました。

事故歴車は、隙間が語ります。


2. 【エンジン】オイルにじみで後悔したケース

▼実例:ターボ車のオイルにじみを見抜けなかった例
あるお客様がネットで安いターボ車を購入。
納車後すぐに「焦げ臭い」と来店。

確認すると、
タービン上部のオイルにじみ+ホース劣化 があり、
オイルがマフラーに垂れて焼けていた状態でした。

修理費 → 8万円以上
「買う前に見ておけばよかった」
と何度も言われたのを覚えています。

➡ エンジンの「にじみ」「ニオイ」は本当に大事。


3. 【アイドリング】たった数十秒で判明した故障前兆

▼実例:アイドリングの微妙な揺れ=後日コイル故障
ある軽自動車の車検時、
アイドリングが「ブルッ」と周期的に揺れていました。

お客様は「気付かなかった」とのことでしたが、
私はすぐに イグニッションコイルの劣化 を疑いました。

1週間後、
その車は「エンジンが止まりそう」と再入庫。
案の定、コイル不良で交換となりました。

➡ アイドリングの揺れは“前兆”。素人でも気づけるポイントです。


4. 【下回りのサビ】買って3ヶ月で車検に落ちたケース

▼実例:サビの見落としは致命的
以前、ある車の下回りを点検したところ、
ブレーキパイプが外側から完全にサビて膨らんでいる状態

お客様は中古車店で“下回りチェックOK”と言われて購入したとのこと。

しかし、実際の状態は車検不合格レベル。

交換費用 → 6万円+α

➡ 下回りは1分で確認できるのに、いちばん見落とされる場所です。


5. 【CVTトラブル】“変速ショック”の相談で発覚した高額修理

▼実例:発進時の「ガクッ」でCVT寿命手前
お客様が「発進時にだけガクッとする」という症状で来店。

試乗して3分で分かりました。
CVTプーリーとベルト摩耗の典型症状でした。

見積もり → 32万円
お客様は「もっと早く相談すればよかった」と本当に落ち込んでいました。

➡ 変速ショックは軽視されがちですが、高額修理の警告です。


6. 【タイヤ】減り方の違いから事故歴が確定した車

▼実例:内側だけ極端に減ったタイヤ
遠方で購入した中古車の状態チェックを頼まれました。

タイヤの内側だけが異常に減っていたため
足回りを点検すると、
ロアアームが微妙に曲がっている事故車でした。

外装は綺麗で、店でも「事故なし」と説明されていたそうですが…
タイヤはごまかせません。

➡ タイヤの減り方は事故歴判定で最強の指標。


7. 【内装】綺麗すぎる車の“裏事情”

▼実例:ステアリングだけ新品。理由は…?
ある車は外装・内装とも非常に綺麗でしたが、
ステアリングだけ新品同様

違和感を感じて点検すると、
前のオーナーが 事故でエアバッグ作動 → ステアリング交換 されていた事実が判明。

販売店は説明していなかったようです。

➡ “綺麗すぎる内装”は逆に疑うべきです。

【まとめ】中古車の“隠れた不具合”はこの7つを見れば防げる

中古車選びで失敗する最大の原因は、
「見た目が綺麗=状態も良い」と思い込んでしまうこと。

実際には、3万台以上の車を診てきた私でも、
“外観だけでは絶対に分からない不具合” が多く存在します。

そこで本記事のポイントを簡潔にまとめます👇


✅ 中古車の隠れた不具合を見抜く7つのチェックポイント

① ボディの隙間(チリ)

左右でズレ → 事故歴の可能性大

② エンジンのオイルにじみ

にじみ・焦げ臭い → 後で高額修理に発展

③ アイドリングの揺れ

周期的なブルッ → 点火系 or マウント劣化の前兆

④ 下回りのサビ

特にブレーキパイプ → 車検NGレベルも多い

⑤ CVTの変速ショック

発進のガクッ → 20〜40万円コースの可能性

⑥ タイヤの片減り

内側だけ減る → 足回りの曲がり・事故歴の証拠

⑦ 内装が“綺麗すぎる”車

ステアリングだけ新品 → エアバッグ作動の可能性


🔧 整備士40年の結論

✔ この7つを見れば、素人でも7〜8割の不具合は避けられます。

中古車は一台一台状態が違いますが、
“見抜くべきポイント” は決まっています。


🔰 もし不安な場合は…

自分で判断できない方は、
プロが状態チェックしてくれる中古車店を選ぶことが最善です。

特にガリバーのように👇

  • 修復歴の説明
  • 下回りチェック
  • 状態評価の公開
  • 保証内容の提示

がしっかりしているお店は安心です。

👉


💬 最後に

この記事があなたの中古車選びに少しでも役立てば幸いです。

整備士として40年、多くの“後悔しない選び方”を見てきた経験を
これからもブログでお伝えしていきます。

何か気になる車種や相談があれば、
いつでもコメントやお問い合わせからどうぞ。

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